これって更年期? 更年期障害の症状と緩和法

2017. 09. 01
PURAVIDA編集部
監修:PURAVIDA編集部

女性なら誰しも更年期を避けて通る事はできません。

仕事を持つ女性が増え、ライフスタイルが変化するとともに、女性の体にかかる負担やストレスは大きくなっています。

ところが、本質的な女性の機能は何も変わっていないため、更年期のような節目になると体の不調が一気に現れるのです。

「更年期はまだ先だから……」という人にも、「もしかしたら更年期障害かもしれない……」という人にも、知っておいてほしい更年期障害の症状と改善法について詳しく解説します。

ほてり、発汗、むくみ、イライラ…これって更年期?

更年期障害の症状や程度は人によってさまざまです。

のぼせ、ほてり、汗が吹き出るというような、いわゆる「ホットフラッシュ」の症状は更年期を迎えた人の8割が経験する代表的な症状です。

また、めまい、頭痛、肩こり、肌がムズムズする、イライラする、といった症状も程度の差はあれ、多くの人に現れる更年期障害の諸症状です。

日本人女性の閉経年齢は平均で50歳ですから、更年期にさしかかる45歳くらいから更年期障害が現れる事が多いのですが、最近では社会環境の変化や強いストレスの影響などから、30代後半くらいのプレ更年期にあたる年齢でも更年期障害の兆候が現れる事が多くなっています。

プレ更年期や更年期にさしかかる頃になると、以前と比べて、「疲れやすくなった」、「眠りが浅くなった」、「体が冷えやすくなった」など、ちょっとした体の不調を感じる事が多くなっていきます。

この軽い不調の段階で更年期障害の始まりに気づき、適切に対処する事が、その後に続く本格的な更年期障害をできるだけスムーズに乗り越える事につながるのです。

そして、更年期はちょうど生活習慣病が起こりやすい時期と重なるため、更年期障害の症状なのか、何らかの他の病気によるものなのか、区別がつきにくい事も多いといえます。

更年期を迎える年齢にさしかかったら、これを機会に自分の体を総点検してみる事も必要です。

更年期症状の原因は何?

女性は一生で排卵する卵子の数がほぼ決まっています。

そのため閉経の5年ほど前から正常な卵細胞を作る機能が低下し、月経周期も不規則になっていきます。

その後、排卵のない月経(無排卵月経)の周期に入り、1年間月経がなければ閉経とみなされます。

この過程を経る中で、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量は40歳を過ぎる頃から明らかに減少し始め、更年期に入るとさらに急激に減少していきます。

このとき、すでに卵巣機能が低下しているため、脳から女性ホルモンの分泌指令が出されても、十分な量の女性ホルモンを分泌する事ができなくなっています。

そこでさらに脳から強い指令が出されますが、卵巣はそれに応えられない……、という繰り返しが起こります。

女性ホルモンの分泌指令を出している脳の視床下部は自律神経を司っている部分でもあるため、ホルモンの分泌指令を出すときの強い刺激が自律神経にも影響を及ぼし、さまざまな不定愁訴(原因のわからない体の不調)が起こるのです。

つまり、更年期障害が起こる原因は、女性ホルモンの減少によるホルモンバランスの乱れと、それによって引き起こされる自律神経の乱れが重なって起こる事にあるといえます。

つらい症状を緩和する方法

更年期障害と思われる症状に気づいた場合、まずは婦人科や女性外来、更年期外来などの専門医を受診します。

問診や女性ホルモン分泌の検査などを行い、その症状が更年期障害によるものか、他の病気によるものか、を医師が判断します。

この時点で、他の病気によるものではないと分かれば、更年期障害による症状として診断が確定します。

ここで大切なのは、自分勝手に更年期障害だと決めつけて我慢したり放っておいたりしない事です。

更年期障害による症状と思っていたら、実は子宮筋腫や卵巣嚢腫、子宮がんなど重篤な病気が潜んでいたという事も少なくないのです。

更年期はちょうど女性が健康診断を受ける時期だと考え、躊躇なく受診する心構えを持ってくださいね。

さて、不調の原因が更年期障害によるものと診断された場合、一般的にはホルモン補充療法(HRT)、低用量ピルの服用、向精神薬の投与、あるいは漢方薬による治療、医師や臨床心理士によるカウンセリングなどが行われます。

主治医と相談しながら、自分にとって最善の治療法を選択する事ができます。

一人で我慢していたり、恥ずかしがったりする事なく、何でも相談して解決の方法を探る事が大切です。

更年期を過ぎれば症状はしだいに治まっていきますから、あまり心配せずに治療に専念しましょう。

薬に頼らず更年期を乗り切る方法はある?

更年期障害の症状はわりと個人差が大きく、症状があまり出ない人もいれば、ひどい症状に苦しむ人もいます。

これは個人のライフスタイルの違いや育ってきた環境の違い、更年期の受け止め方などが人によって異なるからです。

どのような症状であっても、基本的には医師による治療を受けるのが安心で望ましいのですが、比較的症状が軽い場合や医師から経過観察で良いと指示を受けている場合などは、自分でできるセルフケアによって症状を改善する事もできます。

セルフケアのポイントは、まず第一に食生活です。

できる限り栄養のバランスがとれた食事を心掛けるとともに、更年期障害を緩和すると考えられる栄養素を十分に補う事です。

具体的には次のような栄養素をしっかり摂りましょう。

・イソフラボン……エストロゲンに似た働きをする

・カルシウム……ストレスやイライラを改善する

・マグネシウム……カルシウムの吸収や働きを高める

・ビタミンE……女性ホルモンの分泌を整える

・ビタミンB1・B2……疲労を回復する、精神を落ち着かせる

・ビタミンB12……高ぶった神経の働きを整える

こうした栄養素を意識して摂る事で更年期の諸症状を緩和する事もできます。

市販のサプリメントや健康食品などを利用するのも一つの方法です。

ただし、ホルモン補充療法など医師による治療を行っている場合は、サプリメントなどを利用する前に医師に相談して下さい。

その他にも、日常生活で適度な運動を心掛ける事や、どんなに忙しくても自分の時間を作るなどしてストレスの解消も積極的に行いましょう。

自分と同じように更年期で悩む人との交流の場を作ったり、かかりつけの薬局などで気軽に相談する事でも気持ちが楽になるものです。

更年期をつらいもの、苦しいだけのものと否定的にとらえるのではなく、前向きに向き合うという姿勢も大切です。

まとめ

女性の平均寿命が87歳を超えている今、更年期世代は女性の人生にとってまだ道半ばといえます。

その後に続く長い人生を健康で快適に過ごすためにも更年期を上手に乗り越える工夫や心構えをしておくとよいでしょう。

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