ミドリムシ(ユーグレナ)について興味、関心のあるあなたなら、似たイメージの「スピルリナ」との比較して、どうなんだろう?というところまで興味が広がっているのでは?
小さくて緑色で、何十億年もほぼ、そのまま生き継いでいる藻の一種という共通点。
さらにその組成は、9種類の必須アミノ酸を持ち、10種類以上のビタミンを含むというという点でも共通しています。
人間の何千倍もの気の遠くなるような時間、命を繋いでいる2つの「小さなみどり」の生物。その似て非なる部分を検証してみます。
スピルリナっていったい何もの?
まずはスピルリナを紹介します。
スピルリナはアフリカや中東、南米といった熱帯地方で多く生息しています。
約30億年(地球の誕生が約46億年と言われていますから、これは凄すぎる)も前から!
スピルリナとは「らせん」という意味ですが、その名前通りらせん状の形状をした藻の一種です。
アルカリ性の高い水の中という過酷な条件の中で、生息し繁殖率が高く、力強く生き抜いていることから、その栄養素に着目されるようになりました。
小学生の頃、理科で習ったように、ほとんどの植物は水と二酸化炭素を利用して光合成し、でんぷんを作り出します。
一方、スピルリナは、光合成の際にでんぷんではなく動物性の炭水化物を作り出す、という大きな特徴があります。
動物性の炭水化物はグリコーゲンといわれ、私たち人間もエネルギー源として活用しています(グリコキャラメルの語源)。
藻の一種であるスピルリナが動物性のグリコーゲンを持つ、という大変珍しいことが、その他の豊富な栄養素とともに、健康維持素材として注目されているのです。
ミドリムシとスピルリナに含まれる栄養素
そんなスピルリナに似ているのがミドリムシです。
どちらも似たような形状をした藻の一種。
50種類以上のビタミン、たんぱく質、ミネラル、食物繊維を豊富に含む。人間の体の中では作り出すことが出来ないので、外部から積極的にとる必要がある必須アミノ酸も9種類すべて含まれています。
ビタミンB、葉酸、βカロテンなどのビタミン類も豊富です。
ミドリムシ、スピルリナ共に動物、植物の両方の性質を持っているという点でも大変めずらしいのです。
またイメージが近いクロレラには、植物の特徴である厚い細胞壁があるのに、ミドリムシ、スピルリナには細胞壁がありません。
そのため、持っている栄養素の90%以上という高い割合で、栄養成分を体に取り入れることができるのです。
ミドリムシとスピルリナの大きな違い
ではこの兄弟のような2つを比較してみましょう。
もっとも大きな違いは、ミドリムシにだけ含まれるパラミロンという栄養素があげられます。
世界中でもパラミロンはミドリムシにのみ存在する、大変めずらしい栄養素です。
パラミロンは健康維持の要とも言える腸内環境を改善し、体内にたまった有害物質を排出する働きが大いに期待されています。
私たちが、毎日、口にする食べ物の中には、どんなに注意しても重金属や有害な化学物質がごく微量に含まれています。
残念ながら多くの加工食品には、たくさんの添加物が使われ、腐敗を防ぐための保存料も使われています。
魚介類にも高い濃度で水銀が含まれており、汚染された大気からもカドミウムなどの重金属が体内に入り込むことがあるのです。
日常の中で、気付かないうちに体内には有害物質が蓄積され、年月と共に体調不良を引き起こす原因となります。
それを防ぐためには、日常的に毒素を排出することが極めて大切です。
パラミロンはその働きあると言われており、毎日のサプリメントとしてミドリムシ(ユーグレナ)を選ぶ最大のメリットと言えます。
ミドリムシなら体内で作れない「必須脂肪酸」も摂取できる!
スピルリナにはないミドリムシに特徴としてDHA、EPAといった不飽和脂肪酸が含まれていることがあげられます。
青魚に多く含まれているDHAやEPAは、大手メーカーも注目し、サプリメントとしてたくさん商品化されていますよね。
この成分がミドリムシには含まれているのです。
DHA、EPAは魚の脂に多く含まれる脂肪酸で血液をサラサラにしてくれる効果が期待できる成分です。
「青魚は体に良い」と昔から言われてきた理由はここにあるのです。
特に最近は、魚を食べる機会が減ってきているので、肉中心の食生活になりがちな現代人には、必要性の高い栄養素です。
まとめ
ミドリムシ(ユーグレナ)とスピルリナの違い、ご理解いただけたでしょうか?
2つともサプリメント素材として注目されている理由がおわかりいただけたと思います。
特にミドリムシは、パラミロンという腸内環境改善に期待できる成分と、DHA、EPAが含まれていて、どうしても偏りがちな食生活を補うため、まさにサプリメントとして最適な素材と言えそうです。