【管理栄養士が教える】骨粗しょう症をおいしく予防できるレシピ

2017. 09. 22
峰奈津季
監修:峰奈津季 管理栄養士
フードユニットちゃあみーで管理栄養士として、活動中。栄養・健康に関する記事やコラムの執筆、料理写真の撮影、オンライン栄養相談を担当。 誰かに伝えたい想いを料理にするをモットーに、レシピ開発も行っています。

私たちの骨は生まれたときからずっと同じではありません。
体の中では、骨の状態を元気で丈夫な状態に安定させるために、古くなった骨を壊し、新しい骨を作るという「代謝」作用が行われています。
肌や爪、髪の毛のように、骨も新陳代謝を繰り返しているのです。

年齢を重ねるとともに、この働きが弱くなり、骨がもろくなる「骨粗しょう症」という病気になる可能性が高まります。
50代以上の女性の3人に1人が骨祖しょう症になるといわれるほど身近なこの病気を予防するには、食事からとる栄養素が大切です。

今回は管理栄養士の峰 奈津季先生に骨粗しょう症の予防効果のある栄養素やレシピについて教えていただきました。

女性が気をつけなければいけない骨粗しょう症とは!

先ほどご説明した骨の代謝には、実は女性ホルモンのエストロゲンが深い関わりを持っていることがわかっています。

私たちの骨に含まれるミネラル、カルシウムの量を「骨量」と言います。
女性の場合、骨量のピークは30代前後です。
その後徐々に骨量は低下していきますが、エストロゲンの分泌量が少なくなる閉経を迎える年齢になると、一気に骨量も低下してしまいます。

エストロゲンは古い骨を壊し、新しい骨を作る、という骨代謝を整える働きがあるため、エストロゲンの減少とともに、このバランスが崩れ骨密度の低い状態になりやすくなります。

このような状態を骨粗しょう症と言い、男性に比べて女性の有病率は3倍以上となります。

骨粗しょう症になった骨は、健康な骨と比較すると中身がスカスカの状態です。
当然、そうなると骨がもろくなりますので、ちょっとした転倒で骨折してしまい、一度骨折してしまうとなかなか治らないため、長期に渡って動けない状態になり、介護が必要になることもあるのです。

骨粗しょう症予防のための摂りたい栄養素

骨の強さを調べるには、骨量の他にもう一つ「骨密度」という尺度が基準になります。
骨量は骨の外側、内側を含めたミネラル量を表すのに対して、骨密度は内部の密度を表したものです。

骨量、骨密度は一度減ってしまうと、元に戻すのはとても難しいのですが、その減少をストップさせる、または緩やかにすることはできます。

そのためには、運動、そして食生活の改善がポイントになってきます。
ここでは、骨を形成するために欠かせない栄養素について、きちんと知っておきましょう。

 

①カルシウム

骨といえばカルシウムです。
カルシウムは骨の組織の主成分です。

牛乳、乳製品、大豆製品、骨から丸ごと食べられる小魚など、野菜では小松菜やチンゲン菜などに多く含まれます。
予防効果が期待できる一日の摂取量は、700〜800mgです。

 

②ビタミンD

カルシウムは体に吸収されにくい栄養素です。
そのため、カルシウムの吸収量をアップさせるビタミンDと一緒に摂取することがポイントです。

ビタミンDは魚類、きのこ類に多く含まれますが、特に有名なのは、きくらげです。
他にはメカジキ、カレイ、鮭、サンマなどにも含まれるので、カルシウムと一緒に摂取することを意識してみましょう。

また、食べ物から摂る以外に、日光を浴びることで生成されます。
実は血中のビタミンDの約8割が日光に当たることにより皮膚で作られます。
長時間の日焼けという意味ではなく、30分程度の日光浴で十分です。
真夏は日陰を選んで軽い散歩をするだけでも効果が十分得られるので、紫外線によるダメージが無い程度に外出しましょう。

 

③ビタミンK

骨密度を高めるために、ビタミンKが効果的なことがわかっています。
ビタミンDとの相性も大変良いため、ビタミンKを多く含む食材をチェックしておきましょう。
モロヘイヤ、つるむらさき、春菊、パセリ、シソ、明日葉などの葉物野菜、ひまわりの種、納豆、ひじき、皮つきの鶏もも肉にも含まれます。

カルシウムをおいしく摂れる「桜エビのクリームパスタ」

骨粗しょう症の予防に大切な栄養素とその食材がわかったところで、具体的なレシピを峰先生にご紹介していただきました。

まずはカルシウムがたっぷり摂れる桜エビを使ったパスタのご紹介です。

 

桜エビのクリームパスタ

1.パスタはたっぷりのお湯で表記時間通りゆでておく

2.フライパンにバターを入れて熱し、キャベツと玉ねぎを炒め、しんなりしてきたら桜エビを加えてさっと炒める

3.小麦粉を加えてなじませ、牛乳を少しずつ加えて混ぜる

4.コンソメと塩こしょうで味を調える

5.ゆでたパスタと茹で汁をおたま一杯分入れ、からめてお皿に盛り付ける

桜エビはゆでたもの、素干ししたもの、生のものがありますが、カルシウムの量が一番多いのは乾燥した素干しタイプのものです。
天日干しをしているので栄養が凝縮され、日持ちするので一年を通じて手に入れることができます。

桜エビは春、秋の年に2回の漁で収穫されますので、時期によっては生の桜エビや、釜茹でしたものが売られています。
素干しに比べてとても柔らかく、大変美味しいので、見つけたら是非調理してみてください。

また、カルシウムの他に、アスタキサンチンやタウリン、ビタミンB12、DHAなどの栄養素が含まれています。

ビタミンDをおいしく摂れる「鮭の親子丼」

続いて、ビタミンDをおいしく摂れる鮭を使ったレシピをご紹介します。

 

鮭の親子丼

1.鮭は塩をふり、フライパンか魚焼きグリルを使用して焼いて、骨と皮を取り除き身をほぐす

2.水菜は3cm幅に切る。大葉は千切りにする

3.丼にごはんを盛り、水菜をのせて、ほぐした鮭をのせていりごまをかける。その上に大葉といくらをのせる

色どりが鮮やかな、見た目もとてもきれいな一品ですね。

鮭は魚類のなかでも、とても栄養価が高く良質のたんぱく質を摂取することができます。さらにEPA、DHAなどの多価不飽和脂肪酸も含まれています。

また、いくらにもとても多くの栄養素が含まれています。
ビタミンDはもちろん、ビタミンA、B群、E、DHA、EPA、アスタキサンチン、たんぱく質やマグネシウム、カリウム、鉄分、亜鉛などミネラルも大変豊富です。

しかしカロリーが高く、コレステロールも高い食材ですので、食べ過ぎには要注意です。

ビタミンKをおいしく摂れる「ひじきと納豆のチャーハン」

ビタミンKの豊富なひじきと納豆を使ったチャーハンのレシピをご紹介します。

 

ひじきと納豆のチャーハン

1. ひじきは水に入れて戻しておく。
水菜は2cm幅に切り、万能ねぎは細かく刻む。
卵は割って溶いておく

2.フライパンにサラダ油を入れて熱し、卵と白ごはんを入れてほぐしながら炒める

3.パラパラになったら、ひじきと納豆を入れて炒め、和風顆粒だし、しょうゆ、塩で味を調える

4.水菜を加えてさっと炒める。
器に盛りつけ、万能ねぎを散らす

まとめ

骨粗しょう症は、生活習慣が原因となって発症する場合が多く、自覚症状のない方も多くいます。
ある日なんとなく腰や背中が痛い、と感じて診察を受けて、初めて病気に気づくという話もよくあります。
特に閉経を迎えた女性は、発症の確率がグンと上がるので注意が必要です。

いつまでも元気な骨でイキイキと暮らしていくためにも、必要な栄養はおいしく食べて予防していきたいですね。

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