美意識の高いタレントやモデル、美容ブロガーの間でも「食べる美容液」としてオメガ3の美容効果が絶賛されています。
オイル美容としても注目されているので、興味を持っている方も多いかもしれません。
そんな話題のオメガ3は、脂質の中でも不飽和脂肪酸に分類されるオイルの一つです。
「脂質=太る」というイメージもありますが、脂質には意外な働きがあり、イメージとは真逆の効果も!
ツヤのある肌を保ち、美しく年齢を重ねたいなら、不飽和脂肪酸はぜひ取り入れたい栄養素の一つです。
不飽和脂肪酸を摂取するときの注意点も含めて、オイル美容を攻略してみましょう。
不飽和脂肪酸とは?からだに「良い」脂
私たちが健康に生きていくために必要な栄養素である「炭水化物」「たんぱく質」「脂質」「ミネラル」「ビタミン」を5大栄養素と呼んでいます。
脂質はこの中の一つで、体を動かすためのエネルギーを作ったり、細胞膜、ホルモンや血管の形成、細胞、皮膚、神経の保護など、とても重要な役割を果たしています。
脂質というと「脂肪」をイメージし、あまり摂りたくないと思われるかもしれませんが、脂質が不足すると、消化、吸収、排泄などのバランスも崩れ、健康に悪い影響を与えてしまいます。
実は、脂質には「とりすぎ注意の脂質」と「体に良い脂質」との2つの種類があります。
まず1つ目。飽和脂肪酸は、一言でいうと常温で固形になる脂肪で、バターや肉のラード、ココナッツオイルなどです。
体には必要ですが、とりすぎると健康被害が発生したり、中性脂肪の原因になる「とりすぎ注意」の脂質です。
2つ目の不飽和脂肪酸は、常温でもサラサラしたオイルで、粘り気が低い質感です。
美容や健康に良いとされる「体に良い脂質」です。
不飽和脂肪酸は、体に脂肪として蓄積されることはなく、むしろ中性脂肪や悪玉コレステロールを減らし、血液をサラサラにする効果など、一般的な油のイメージとは全く反対の作用をもたらします。
不飽和脂肪酸はどんな食物に含まれている?
不飽和脂肪酸の中でも、さらに細かく種類分けできます。それぞれの特徴や含まれている食べ物を見ていきましょう。
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多価不飽和脂肪酸
【オメガ3:α−リノレン酸、EPA、DHA】
サバ、イワシ、サンマなどの青魚に多く含まれるDHAやEPA、また、えごま油、亜麻仁油、くるみなどに含まれるα(アルファ)−リノレン酸は「多価不飽和脂肪酸」と言われています。
その中でもオメガ3は細胞膜を形成したり、中性脂肪を減らす、血液をサラサラにするなどの働きがあります。
血栓や高血圧の予防などの効果があるため、積極的に摂取したい脂質です。
食べるときに気をつけるポイントとして、熱に弱く、酸化しやすいという特徴があります。
ドレッシング、マリネなどに利用したり、ヨーグルトに入れるなどの調理法で日常的に摂取し、酸化しないうちに早めに食べきるようにしましょう。
【オメガ6:リノール酸、γ-リノレン酸】
リノール酸は、適量ならば体に必要ですが、摂取しすぎは要注意の脂質です。
紅花油(サフラワー)、ひまわり油、コーン油、ごま油、マーガリン、マヨネーズ、スナック菓子の油などがこの類です。
これらの油は日常的にもよく食べることの多い油なので、むしろ摂りすぎることで脂肪が付き、血栓症や動脈硬化などのリスクがあります。
同じオメガ6の所属でもγ(ガンマ)-リノレン酸は、積極的に摂取したい脂質です。
月見草油、カシス種子油など一般的には馴染みの薄い油ですが、オメガ3のように血糖値の低下、悪玉コレステロールの減少、血圧の抑制などの効果があります。
そのほか、皮膚の炎症をおさえたり、月経前症候群(PMS)を緩和する働きも。
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一価不飽和脂肪酸
【オメガ9:オレイン酸】
オリーブオイルやキャノーラ油、アボカド油、ナッツ類に多く含まれる脂質です。
オレイン酸もα−リノレン酸と同様に、中性脂肪を付きにくくし、悪玉コレステロールを減らすというプラスの作用のある脂肪酸です。
特徴としては、α−リノレン酸が酸化しやすく熱に弱いのに対し、オレイン酸は酸化しにくく、熱に強いというメリットがあります。
しみ、シワの少ない女はなぜ不飽和脂肪酸を摂っている?
健康面で良く着目される血液をサラサラにすることの重要性ですが、美容面においても血液の状態はとても重要です。
私たちの体は、隅々まで細かく血管がはり巡らされています。
その血液を通して、髪や足の爪など端から端まで栄養素や酸素、ホルモンなどが運ばれています。
血液の状態がドロドロになると、途中で流れが悪くなり、栄養素などが行き渡らなくなってしまいます。
その結果、新陳代謝が悪くなり、お肌や髪の状態が悪くなるのです。
また不飽和脂肪酸には、大変強力な抗酸化作用もあるので、活性酸素によるお肌のダメージを緩和したり、ターンオーバーの促進作用もあるため、美肌キープには欠かせない栄養素なのです。
食べるだけでなく塗ってもOKな不飽和脂肪酸オイル
このように若々しさを維持するために、質の良い不飽和脂肪酸オイルを摂ることはとても大切です。
この不飽和脂肪酸オイルの効果を直接肌に塗って、トラブルの鎮静化やエイジングケアに役立てることもできます。
先ほど例にあげた、オリーブオイル、アボカド油、ナッツオイルなどはオレイン酸を含むため抗酸化作用があり、肌の保湿としても活用できます。
アルガンオイルや椿油は髪の保湿用として人気があります。
ここでの注意として、オイルは精製方法がとても難しいので、食品用として製造されているものを、化粧品としてお肌に使用するのはトラブルの原因となりますので絶対にやめましょう。
また、化粧品専用として売られているものでも酸化したオイルの使用も厳禁です。
酸化したオイルは過酸化脂質という物質を作り出し、お肌の元々持っているヒアルロン酸を破壊しシワの原因になります。
オイルは質や種類によっては、日に当たるとシミになるものもあります。
信頼できるメーカーのものを選んで使用するようにしましょう。
まとめ
不飽和脂肪酸は日々の食事の中でぜひ摂り入れたい成分ですが、どのように摂取するかは難しいかもしれません。
毎日青魚をメニューに加えたりするのは大変ですよね。
その点では、良質な不飽和脂肪酸が含まれているサプリメントで補うのも一つの方法です。