【栄養士が教える】更年期のイライラを改善する「腸内環境」の重要性とは?

2017. 10. 16
吉川圭美
監修:吉川圭美 栄養士・栄養カウンセラー・ライター
4年前、取材で出会った分子整合栄養医学(オーソモレキュラー)に魅了され資格を取得。「毎日を楽しく、ゴキゲンに過ごすための栄養」をキーワードに、栄養のおもしろさをわかりやすくアウトプットするため活動中。

ほてりで顔の汗が止まらない、気分が憂うつになる、太りやすくなってきた、イライラする…。

女性なら誰にも訪れる更年期ですが、こんな不調があると、ますます気分はふさぎ込んでしまうものです。

毎日のテンションを下げてしまうトラブルは、少しでも早くなんとかしてほしいもの。

更年期トラブルの解消法にはいろいろありますが、食事に加えて腸内環境を整えることがカギであるということもわかってきました。

食卓からはじめる、更年期不調をやわらげるためのポイントについて考えてみました。

更年期の女性のイライラ、原因はいったい何?

更年期に大きく関係しているのが、卵巣から分泌されている、女性ホルモン(エストロゲン)の存在です。

ご存じの方も多いでしょう。

女性の体内では7歳ぐらいから女性ホルモンの分泌がスタートし、初潮を迎えるのがだいたい小学校高学年あたり。

そして思春期を過ぎ、20代から成熟期を迎えます。

妊娠、出産の適齢期となり、卵巣などの機能も活発に。

20代後半になると、女性ホルモンの量がピークとなります。

その後、30の声を聞いたあたりから卵巣のはたらきがゆるやかに下っていき、38ぐらいからは老化のスピードが加速。

50歳前後で閉経を迎えます。

この、閉経をはさんだ10年のあいだが更年期と呼ばれる期間です。

卵巣機能が下がることで女性ホルモンの量が少なくなり、トラブルの原因になります。

女性ホルモンは、妊娠・出産のほか、骨の生まれ変わり、つややかな肌を生み出す、メンタルや自律神経、脂肪代謝など、体内のさまざまな活動にかかわる物質でもあります。

そのため、少なくなることで生理周期が変わるといったことのほか、骨粗鬆症になりやすくなる、顔がほてる、イライラしやすくなる、太りやすくなる、などにつながりやすくなるのです。

さらに自らの身体の変化に心がついていけず、憂うつな気持ちになったり、イライラしたりすることも、じゅうぶん考えられます。

更年期の症状を和らげる大豆イソフラボン

そんな更年期をやわらげるものとして注目されているのが大豆イソフラボンではないでしょうか。

豆乳などを意識的に摂っているという人も多いかもしれませんね。

大豆イソフラボンは、ワインや野菜に多いポリフェノールの仲間であり、化学構造が女性ホルモン(エストロゲン)と似ていることから、ファイトエストロゲン(植物性エストロゲン)とも呼ばれています。

とくに知っておきたいのが、体内にすでに存在しているエストロゲン量によって過不足を調整してくれるところ。

少ないときは体内でエストロゲンのような仕事をしてくれるのに対し、多すぎるときは作用を弱めてくれます。

そんな大豆イソフラボンを、更年期の不調対策に活用しない手はありません。

ある研究によると、食事からのイソフラボン量が多いほど、脳梗塞や乳がん、心筋梗塞といった病気のリスクが下がるという報告も出されています。

イソフラボンと腸内環境

一方で、イソフラボンの力を十分に発揮させるには、腸内の環境も大きく関わっていることが、近年わかってきました。

そのキーワードは「エクオール」。

大豆イソフラボンの一種・ダイゼインが腸内細菌の力を借りて変化したもので、さまざまな更年期トラブルを、よりやわらげてくれることが解明されはじめています。

エクオールを作れない人ほど更年期症状が重いというデータもあるというから驚きます。

このほか、エクオールとアンチエイジングに関する研究も。

しかもエクオールを作ってくれる腸内細菌が、みんなの腸内に等しく住んでいるとは限りません。

その割合は2人に1人、つまり50%ほどなのだとか。

ただしこれは中高年世代の話であり、10〜20代の場合、なんと20〜30%ほどと少なめの傾向にあります。

ちなみに世界に目を向けてみると、アメリカやヨーロッパの人たちも20〜30%。中国や台湾などは50%台となっています。

エクオールを自分が作ることができているかどうか、調べる方法としては、簡単にチェックできる検査サービスがあります。

利用してみるのもいいかもしれません。

腸内環境を良好に保つためにはどうしたらいい?

エクオールを作ることのできる人とそうでない人は何が違うのでしょう。

詳しいことはまだ解明されていない模様であり、研究途上の段階といえますが、大豆や大豆製品を日ごろからとっているかどうか、ということが理由のひとつとして考えられています。

納豆や味噌、豆腐など、大豆や大豆製品をとることで、エクオールを作る腸内細菌が元気に活動してくれるというわけです。

なお、一気に大量にとっても、1〜2日後には尿から出てしまいますので、少量でもコツコツと毎日食べることもポイント。

毎朝あたたかい味噌汁をちゃんと飲む、タンパク源として肉や魚と同様に大豆缶を意識的に食卓に取り入れるなど、アイデア次第でいろんな工夫ができそうです。

私が実践しているのが青大豆のおひたし。

ひとつまみの塩とともに15分ほどゆで、だし汁の入ったタッパに浸すだけ。

大豆くささが少ないので、そのまま食べてもいろんなお料理にトッピングしてもおいしくいただけます。

まとめ

女性の一生にとって、大きな節目ともいえる更年期。

女性ホルモンが欠乏することで、代謝を上げたり、肌をキレイにしたりといった女性ホルモンの恩恵が受けられなくなる一方、毎月の生理やPMSといったわずらわしい負担から解放されるという部分も見逃せません。

閉経後も、現代女性の人生はまだまだ続きます。

不調知らずでイキイキと過ごしていくためにも、大豆製品など、栄養の力を借りながら、食卓から身体のコンディションを整えてはいかがでしょう。

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監修:吉川圭美 栄養士・栄養カウンセラー・ライター
4年前、取材で出会った分子整合栄養医学(オーソモレキュラー)に魅了され資格を取得。「毎日を楽しく、ゴキゲンに過ごすための栄養」をキーワードに、栄養のおもしろさをわかりやすくアウトプットするため活動中。
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