女性の6割は、多かれ少なかれ、習慣的にお酒を飲んでいるといわれます。
季節の行事や宴会にお酒は欠かせませんし、美味しい料理と共にお酒を楽しむひと時は、何よりのご褒美にもなりますね。
昔から「酒は百薬の長」と言われますが、飲み過ぎれば「百厄の長」にもなりかねません。
何事も、ほどほどが肝心です。
そして、美しい女性はお酒の飲み方も、上品で綺麗でありたいものです。
つい飲み過ぎて、二日酔い……なんてことになっては、せっかくの美人も台無しです。
つらい二日酔い…なぜ起こるの
お酒をたしなむ方なら、今までに一度くらいは二日酔いを経験したことがあると思います。
勢いにまかせてしまい、飲み過ぎてしまった翌日には、あの悪魔のような、頭痛、吐き気、胸焼け、体のだるさ、のどの渇き、疲労感などに苦しみ、その果てに罪悪感にまで襲われるものです。
お酒に含まれるアルコールは、体にとっては毒とみなされ、肝臓でアルコール脱水素酵素(ADH)などによりアセトアルデヒドに分解されます。
その後、アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)の働きによりさらに分解、無毒化され、最終的には水と二酸化炭素となって排泄されます。
この時、アルコールの飲み過ぎによって、毒性の強いアセトアルデヒドが大量に生じる事で、二日酔いとして起こるさまざまな不快な症状が現れます。
二日酔いの原因は、このアセトアルデヒドの過剰な発生に原因があるのです。
また、体質的に、お酒が強い、弱い、といいますが、これはアセトアルデヒド脱水素酵素の働きが強いか弱いか、が関係しています。
お酒に弱い人はこの酵素の働きが弱く、アセトアルデヒドを分解できないのです。
一般的には、日本人は遺伝的にこの酵素の働きが弱い人が多く、欧米人に比べれば比較的お酒に弱い民族であるといえます。
アルコールが体に与える影響
アルコールは飲み過ぎれば、二日酔いのような不快な症状を引き起すこともありますし、習慣的に大量のアルコールを摂取し続ければ、アルコール性肝炎などの肝臓病や、アルコール依存症のような深刻な病気を引き起こしかねません。
しかし、アルコールの働きは決して悪い事ばかりではなく、適度な飲酒量であれば、体に良い働きもたくさんあります。
例えば、緊張をほぐし気持ちをリラックスさせる効果、疲労を回復させる効果、食前酒(アペリティフ)としてのアルコールには食欲増進させる効果もあります。
日頃は内気な人でも、陽気になり、会話がはずみますし、ざっくばらんに話ができるのも、お酒の席の良さといえます。
ビジネスにおいても、お互いを知り、親しい間柄になるコミュニケーションツールであることも間違いないでしょう。
二日酔いにならない女が、お酒の席でしていること
どんなに外見が美しい女性でも、お酒の飲み方がスマートでなければ、その人の印象は大きく変わってしまいます。
大人の女性ほど、お酒を上品に嗜みたいものです。
一般的には、女性は男性に比べて肝臓が小さく、遺伝的にもお酒に弱い人が多いので、少量のアルコールでも酔いやすく、アルコールによる影響を受けやすいといえます。
(もちろん例外はありますが……)
二日酔いを予防し、スマートにお酒を飲むために、大人の女性が行うと良い二日酔い予防策10か条をご紹介します。
【できる女が実践している二日酔いを防ぐ10か条】
1.空腹でお酒を飲まない
空腹だとアルコールの吸収スピードが早くなり酔いやすくなります。
2.お酒を飲む前に、牛乳やヨーグルトなど摂る
胃粘膜を保護しアルコールの吸収を緩やかにする効果があります。
3.ビールやハイボールなど炭酸の強い飲み物は1~2杯までにする
炭酸が消化管粘膜の血流を活発にしアルコールの吸収が早くなります。
4.お酒を飲む前には、ウコンエキスや肝臓エキスを摂る
肝臓でのアルコール分解を促進します。
5.おつまみは枝豆、豆腐(冷奴)、など大豆製品を摂る
たんぱく質にはダメージを受けた肝細胞を修復する働きがあります。
6.辛い食べものや香辛料の効いたつまみは控えめにする
香辛料の刺激が胃腸の働きを活発にしてアルコールの吸収が促進されます。
7.チェーサーを置くなどしてお酒の量の1.2倍の水を飲む、また飲酒後にスポーツドリンクを飲む
脱水症の予防、血中アルコール濃度を低下させるためです。
8.たくさんの種類のお酒を飲まない
味覚の変化により飲む量が増えてしまいます。
9.ゆっくり飲む
急いで飲むと飲む量も増えます。
10.飲んだ次の日の翌朝は熱めのシャワーを浴びる
アルコール代謝の促進と気持ちの切り替えに効果的です。
決して二日酔いにならず、お酒の嗜み方が上手い女性はこうしたお酒の飲み方を心得ているようです。
是非、見習いたいものですね。
お酒を楽しむために…普段から取っておきたい栄養素
アルコールを代謝する過程では、アルコール分解酵素(ADH)やアセトアルデヒド分解酵素(ALDH)など酵素の働きが必要です。
これらの酵素をしっかり働かせるには、特にビタミンB1が必要です。
ビタミンB1は、豚肉、ハム、ソーセージ、鶏レバー、うなぎ、キノコ類、ナッツ類などに多く含まれています。
こうした食べ物をおつまみにしながらお酒を飲むようにすると、酵素の働きが促進され二日酔いの予防にもつながります。
新鮮なサラダや野菜スティックなどもおススメです。
また、ドリンク剤に含まれるタウリンや、クルクミン(ウコン)、シジミに含まれるオルニチンなども肝臓の働きを助け、アルコール分解を促進します。
昔から、飲んだ日の翌朝にはシジミ汁が良いといいますが、これも理にかなっています。
その他にも、必須アミノ酸のロイシンやリジン、メチオニンなども肝細胞の修復や解毒作用を高める働きがあります。
これらの栄養素は、牛乳やチーズなどの乳製品、豆腐や納豆、湯葉などの大豆製品に多く含まれています。
お酒を飲む機会が多い人は普段から積極的に摂るようにしましょう。
また、ビタミンB1はビタミンB群として、まとめて摂ったほうが相乗効果が生まれますし、必須アミノ酸も種類を多く摂るほど作用が高くなります。
ビタミンB群やアミノ酸を効率的に摂るには、ドリンク剤やサプリメントを利用するのも効果的で簡単な方法です。
まとめ
活動的な女性ほど、お酒を飲む機会が増え、抱えるストレスや悩みことも多くなり、お酒を飲む量が増えていくかもしれません
特に、女性は月経周期や更年期など体のリズムの変化によって、メンタルが不安定になる時に、ついお酒を飲み過ぎてしまうという人も多いようです。
お酒の飲み方や普段の食生活を意識することで、二日酔いは防げます。
お酒に呑まれるのではなく、お酒と上手に付き合っていきたいものです。