生活に、仕事に、暇つぶしに、毎日欠かせないものになったスマホ。
しかし、スマホを使う時間が長くなるほど、体への影響も大きくなります。
特に目の疲労は深刻です。
肩こりに悩まされている人は多いですが、その肩こりはもしかしたら目の疲労からくるものかもしれません。
今回は眼精疲労から起こる肩こりについて、どのようなメカニズムで起こるのか、そして解決法についてご紹介します。
スマホ、何時間見ていますか?
スマホの使用率は全年代で7割を超え、スケジュール調整に、調べもの、メール連絡に空き時間の暇つぶしと、仕事にもプライベートにも、ますます利用頻度が増え、片時も手離せないという人も増えています。
そんなスマホですが、登場以来、画面を見る時間が飛躍的に増えたため、目への負担が深刻であるとの報告がいくつもなされています。
スマホの画面からはブルーライトという、可視光線の中でも最も波長が短く強い光が発されていて、浴びすぎると体への悪影響があるのです。
まず、目への影響です。ブルーライトのエネルギーは強力で、網膜に直接届いてしまい、目にダメージを与えます。
スマホやパソコンを長時間見ていると、目が疲れたと感じるのはこのためなのです。
次に、体内時計への影響です。
ブルーライトはもともと太陽光にも含まれていていて、特に強いエネルギーを持つ光です。
朝日を浴びると目が覚め、体が目覚めていくのも、このブルーライトのおかげです。
しかし、昼夜を問わずスマホによるブルーライトを浴びていると、体内時計が狂ってしまいます。
特に、就寝前にブルーライトを見ると、体が睡眠へと移行しにくくなってしまい、不眠に悩む人が増えています。
目の疲れと肩こりの関係性
スマホを見ているとき、同じ姿勢がずっと続きます。
同じ姿勢でずっと固まっていると首も肩も、さらには後頭部まで、筋肉が緊張し続けることになります。
筋肉の緊張は血液のめぐりを悪くします。血流が滞ると老廃物が溜まり、肩こりが起こります。
さらに悪いのは、少しうつむいて首の後ろを伸ばした姿勢。これは、首から肩に強い負担を強いる姿勢です。
スマホからふと目を離すと感じる強い肩こりは、この姿勢も原因です。
しかし、肩こりの原因は、姿勢以外にもあります。
目の疲れ、眼精疲労です。
目の疲れは、目や目の周囲の筋肉が疲れて緊張します。
目が疲れたなあと感じても放置していると、この疲労や緊張が広がり、首を通って肩まで達すると、肩こりが生じるのです。
肩こりの原因にもなる目の疲れ、防ぐ方法はある?
姿勢以外にも、目の疲れ、眼精疲労が肩こりの原因となるのです。
これを予防する方法はあるのでしょうか。
目の疲れを引き起こす大きな原因であるスマホから出るブルーライト。
まずは物理的にブルーライトが目に入る量を減らしましょう。
スマホやパソコンの画面に貼り付けてブルーライトをカットするフィルムがあります。
同様に、ブルーライトをカットするレンズの入ったPC用、スマホ用の眼鏡も販売されていますので、取り入れてみると良いでしょう。
次に、適度に休憩時間を挟んで、ストレッチを行うことも効果的です。
ストレッチは、同じ姿勢でこり固まった肩や首をゆっくりと回すだけでも効果があります。
目の筋肉のこわばりを解くことも期待できます。
蒸しタオルで目を温めるのも血行を良くする方法です。
蒸しタオルは、強めに絞った濡れタオルを電子レンジで温めて作ります。
目の上に乗せると、目と目の周囲の血流が良くなり、肩こりが緩和されます。
他にも、作業中にも時々目を上げて遠くを見るなど、無理をしないことが大切です。
また、睡眠時間を十分に確保することも、睡眠中は目を使わずに休めることから、眼精疲労の解消に役立ちます。
体の中から眼精疲労と肩こりを改善
体の中から眼精疲労や肩こりを改善する方法もあります。
ビタミンの中には、眼精疲労や血流の悪さを改善する働きのあるものがあります。
まず、ビタミンB群。ビタミンB1は、代謝を助けて疲れを回復する働きがあります。
また、ビタミンB12は、造血ビタミンとも呼ばれ、赤血球を作るために欠かせないビタミンです。
ビタミンB1は、ウナギや豚肉、チーズや牛乳、豆や玄米、緑黄色野菜に多く含まれています。
ビタミンB12は、魚類や貝類、レバーや卵、牛乳に多く含まれています。
ビタミンB群は、互いに補い合い助け合って働く性質がありますので、幅広く摂ると良いでしょう。
次に、ビタミンE。血行を改善する働きがあります。不足すると、肩こりだけでなく、冷え症や生理痛の原因にもなります。
ビタミンEは油に溶ける脂溶性ビタミンで、ひまわり油やとうもろこし油、ナッツ類に多く含まれます。
揚げ物油をこれらの油に変えるのも、摂取量を増やす良い工夫です。
まとめ
スマホはもはや、生活に欠かせない便利なツールです。
スマホから手を離すことができない人も増えています。
しかし、スマホを長時間使うことは、肩こりや睡眠障害、眼精疲労などを引き起こす恐れもあり影響も大きいものです。
眼精疲労対策を、体の外からと中から行う方法を見てきましたが、もちろん、スマホを使う時間そのものを短くすることも効果的です。
デジタルデトックス、などと呼ばれる、スマホを使わない1日を作る方法も良いでしょう。