肩こりが「習慣」になっていませんか?無意識のうちに自分の肩を揉んでいたり、首を回していませんか?
肩こりを放置しておくと、頭痛、時には嘔吐やめまいまで進むことがあり、痛みによる不眠、自律神経の不調によって、さらなる免疫力の低下(※)につながると言われています。
(※)免疫力の低下は肩こりの大きな原因の一つでもあります。
「肩こり」は万病のサインの一つと言えるかも!?
肩こりの原因を知り、真剣に「肩こり解消」を実行してみませんか。
肩こりに悩む方必見! 肩こり症状は広がり、進行する!?
ひとくちに肩こりとは言っても、症状は様々です。また、放置すると痛みの範囲が広がり、進行することもあります。
初期症状 … 肩の張り、痛み / 首の張り、痛み
中期症状 … 目のかすみ
後期症状 … 頭痛 / 嘔吐 / めまい
慢性的な痛みによって自律神経の乱れが生じ、微熱や疲労感、身体のだるさ、不眠などが加わります。さらに体全体の、免疫力の低下につながっていきます。
ひどい肩こり、一体何が原因なのでしょうか
筋肉疲労
肩や首の周辺には、僧帽筋(そうぼうきん)や肩甲挙筋(けんこうきょきん)など「20種類以上」の筋肉があります。
肩こりとは、それらの肩の周りの筋肉が疲労して、血流が悪くなり、緊張が高まった状態になる「症状」です。
また、ここ10年、パソコンやスマートフォンが急速に普及にして、眼精疲労が肩こりの大きな誘因となり、さらにめまい、頭痛に進んでしまうケースも多くあります。
自立神経の乱れ
不規則な生活やストレス、肩こり自体が原因で「自律神経の働き」が乱れ、そこからひどい肩こりを引き起こすことがあります。
悪化すると、自律神経失調症になり、肩こりだけでなく、頭痛、めまい、倦怠感などにつながり、日常に大きな影響を受けることになります。
免疫力の低下
病気の少ない健康な体のために、もっとも大切な機能の一つ「免疫力」の低下も肩こりの大きな原因の一つです。
慢性的な偏食やビタミン、ミネラルなど栄養不足により免疫力が下がることで血流が悪くなり、長期的な肩こりに悩まされることとなります。
肩こりだけでなく、イライラや更年期障害など、様々な体の不調に繋がりやすくなるため、免疫力を高めることはとても大切なポイントです。
病気
筋肉疲労や自律神経の他に、気をつけたいのが肩こりという症状の裏に隠れた「病気」です。
頸椎(けいつい)や関節、周囲の組織の炎症が原因だったり、狭心症や胆石といった内科的な病気の症状として起こる肩こりもあります。
また、頸椎椎間板ヘルニア、狭心症、胆石、五十肩、胸郭出口症候群なども原因としてあげられます。
他の部位に痛み、しびれなどの症状があった時、また慢性的に痛みが続く時は、病院、医院に早めの受診をした方がよいでしょう。
普段の生活から意識を変える!五つの肩こり改善法
では、肩こりを重症化させないためにはどんな方法があるのでしょうか?
5つの肩こり改善法をあげてみました。
1.姿勢をよくする
人の頭の重さは、約4~5kgあると言われています。
2リットルのペットボトル2つ以上の重さを支えるには、背筋が伸びた、まっすぐな正しい姿勢が大切なのは言うまでもありません。
肩が丸まったいわゆる猫背など姿勢が悪い状態は、肩こりの誘因になり、悪化の原因にもなります。
姿勢を意識する習慣をつけ、背筋を伸ばすように心がけてみてください。
2.荷物の持ち方を変えてみる
かばんをかける肩や、買い物袋を持つ手が、左右で常にどちらかに偏っていませんか?
身体の左右のバランスが崩れると、身体のゆがみから肩こりを引き起こし、悪化させる場合もあります。
片方の肩に負担がかからないよう、いつもの荷物の持ち方を変えてみませんか?
これも毎日、意識して続けることが大切です。
3.適度な運動を取り入れる
現代人は慢性的に運動不足で筋肉が固くなりがちです。
また、逆のようですが、運動不足は筋肉疲労の要因にもなるんです。
ウォーキングなど適度な運動で筋力をつけたり、ストレッチでこり固まった筋肉をほぐしてあげるのは、肩こり改善にいい影響を与えます。
もちろん予防にもなります。
筋肉を柔らかく若々しく保ちましょう。
疲労を貯めずに、血行をよくすれば肩こりだけでなく、全体の体調を上向きにして、気持ちも前向きに!
4.スマートフォンやパソコンの利用を見直す
日常生活に欠かせなくなったスマートフォンやパソコン。使わないわけにもいきません。
利用時の姿勢に注意し筋肉疲労を防いだり、ブルーライトカット眼鏡を用いて眼精疲労を予防するなど、見直せる部分で気をつけてみましょう。
例えば、スマートフォンを目の高さで見るのと、おへその前に置いてみるのでは、首や肩への負担は大きく違います。
ゲームなどで長時間、連続して使用することも避けてみてください。
5.日頃から肩をケア
肩こりには、温めた方がよい場合と、冷やした方がよい場合があります。
慢性的な肩こりの場合は温めて、血行をよくする、急性的な筋肉疲労からの肩こりの場合は、炎症を抑えるために冷やすのが原則です。
温める場合は、「温湿布(おんしっぷ)」や「ホットタオル」を使うのがおすすめ。
冷やす場合は「冷湿布(れいしっぷ)」や「アイスパック」など、状況に応じて上手に肩をケアしてあげましょう。
6.栄養バランスを意識した食事メニューを
肩こりの原因になる様々なストレスを和らげ、症状を改善するには毎日の栄養バランスのよい食事を摂ることが基本です。
肩こりには、筋肉疲労を回復するビタミンB群や、ビタミンE、緊張した筋肉を和らげるマグネシウム、ストレスを感じにくくするカルシウムなどが有用だと言われていますが、日常的、安定的に摂ることが 必要です。
なかなか食材を意識して揃えることは難しいのも事実。そんな時は、ビタミン、 ミネラルなどが多種含まれた栄養バランスのよいサプリで補うことも考えましょう。
どうしてもひどい肩こりが治らない場合は
あまりにも肩こりがつらく、いざ医師に診てもらおうと思っても、内科?整形外科?など、どの科目の病院や病院に行けばよいのか迷ってしまいます。
主たる症状別に適していると思われる診療科目を整理してみました。
整形外科
まず、とにかく何科へ行けばいいかわからない場合は、「整形外科」へ行ってみましょう。
整形外科では触診で筋肉の痛みや肩関節の可動域、頸椎に問題があるかを診てもらえます。
必要に応じてレントゲン撮影や血圧測定など様々な検査を行い、肩こり以外の病気の可能性がある場合は、他の診療科を紹介されることになります。
内科か神経内科
頭痛やめまい、手足のしびれなどがある場合は普通の「内科」あるいは「神経内科」へ。
自律神経が原因と思われる場合は、できるだけ神経内科を探して専門性の高いクリニックに行きましょう。
脳神経外科
頭を打ってから肩こりが始まった、激しい頭痛やひどい吐き気、手足のしびれなどがある場合は、できるだけ早く「脳神経外科」を受診しましょう。
脳の病気の場合、早期発見が非常に大切になります。
その他
まれに顎周辺の筋肉の疲労から、肩こりになることがあります。
その場合は「歯科」へ行ってみてください。
また眼精疲労からきている肩こりなら「眼科」へ行くことになります。
なかなか原因を特定できない場合は、症状を整理してみて、まず整形外科へ行き、その症状をしっかり話して、整形外科の医師に原因を特定してもらうことがスタートになります。
まとめ
肩こりといっても様々な原因があり、現代のライフスタイルにおいては、腰痛とともに、多くの人に起こってしまう症状であることは確かなようです。
だからこそ、毎日の体への思いやりが「こらない肩」につながるのではないでしょうか?
姿勢、栄養バランス、運動、その3つを意識してみてください。
習慣にしてみたい肩こり解消メモ
■背筋を意識的に伸ばしてみる
■首筋をまっすぐすることを意識してみる
■荷物を持つ手、かける肩をいつもと逆にしてみる
■肩をゆっくり回してみる(前回し、後ろ回しを10回ずつ)
■免疫力アップを常に意識してみる
■肩こりのツボ「中府」(鎖骨の下のリンパ部分)を押す
ここまできたら医師に相談
■吐き気がする
■しびれる
■長時間頭痛が続く
■めまいがする
■不眠が続く