【分子栄養学から学ぶ】女性ホルモンを増やすために大切な栄養

2018. 02. 27
吉川圭美
監修:吉川圭美 栄養士・栄養カウンセラー・ライター
5年前、取材で出会った分子整合栄養医学(オーソモレキュラー)に魅了され資格を取得。「毎日を楽しく、ゴキゲンに過ごすための栄養」をキーワードに、栄養のおもしろさをわかりやすくアウトプットするため活動中。

女性の美と健康に深くかかわっている女性ホルモン。

年齢を重ねるごとに少しずつ減っていき、それに伴いさまざまな変化があらわれます。

生理周期が不規則になったり、だるさに悩まされたり、寝つきが悪くなったり……。

さらには髪が抜けやすくなったり、肌に衰えが見え始めたりと美容にもかかわってきます。気になりますよね。

「年齢だから仕方がない」とあきらめる前に、ぜひ意識してほしいのが栄養です。

こうした身体の変化に合わせた攻めのケアができるのは、分子栄養学ならでは、といえるでしょう。

さっそくご紹介しましょう。

意外に知られていない、コレステロールと女性ホルモンの関係

卵巣から分泌されている女性ホルモン。

妊娠や出産に深くかかわるのはもちろん、女性らしいボディラインをつくったり、肌を美しく保ったり、骨を強くしたり、代謝を上げて太りにくくしたりと役割は多岐にわたっています。

そんな女性ホルモンの量が減るきざしが見えはじめるのは、だいたい40歳をすぎたあたりから。

さらに50歳前後で大きく減少していきます。

すると、動悸やだるさ、目まい、ホットフラッシュ、イライラなど、さまざまな不調があらわれます。

これが、いわゆる更年期といわれるものです。

身体の状態を大きく変えてしまう女性ホルモンですが、材料がコレステロールであることは、意外と知られていません。

コレステロールは他にも、細胞ひとつひとつをくるむ膜の構成成分であったり、ストレスと戦うホルモンの材料となったり。

また脳の神経細胞や脳細胞にも多く含まれています。

このほか、体内でビタミンDを作るときの材料にも。

コレステロールというと動脈硬化、心筋梗塞といったネガティブなイメージがつきまといがちです。

そのきっかけは、ウサギに卵を食べさせたところコレステロールの値が上がり、動脈硬化があらわれた、という研究報告から。

でも、そもそも草食動物であるウサギと、肉も野菜も食べる人間とは、消化や代謝のしくみが違うもの。

ウサギと同列に考えるのは無理があるというものでしょう。

コレステロールは、女性はもちろん、人間にとっても、本当に大切なものであることはぜひ知っておきたいところです。

無理なダイエットは女性らしさを遠ざける

私たちが生きていくのに、なくてはならないコレステロール。

それだけに、身体のなかでも作られています。

8割ほどがタンパク質を材料に肝臓でつくられ、残り2割が食べ物から吸収されています。

しかも食事から多少、多めにとったとしても、その分、身体が作る量を減らし、つねに一定になるようコントロールしています。

つまり、コレステロールを気にして卵を控えても、あまり意味がないといえるでしょう。

事実、いまでは厚生労働省の「食事摂取基準」でコレステロールの基準が撤廃されているほどです。

それに、コレステロール値が低いほど、死亡のリスクが高いというデータもあるのです。

高すぎるのも心配ですが、低すぎるのも考えもの。

だからこそ、年齢を重ねて太りやすくなったと、無理なダイエットをしたりするのは避けて欲しいところ。

女性ならではの美を守るために、卵も肉も食べてほしいものです。

イソフラボンもぜひ味方につけよう

このほか女性ホルモンに関係する成分といえば、イソフラボンが挙げられるでしょう。

イソフラボンは大豆に多く含まれるポリフェノールの一種。

分子構造が女性ホルモンと似ており、身体の中で女性ホルモンと似たはたらきをしてくれます。

しかも、体内でホルモンが少ないときには足りない分を補うようにはたらき、多いときには作用を弱めて調整してくれるというすぐれもの。

さらに女性ホルモンが低下すると骨がもろくなり、骨そしょう症の心配が出てきますが、イソフラボンはカルシウムが骨から溶け出すのを防いでくれます。

女性ホルモンの低下が気になる頃、こんなにうれしい成分を活用しない手はありません。

大豆はもちろん、豆腐や納豆、味噌やしょうゆにいたるまで、実は私たちの食卓はたくさんの大豆製品に囲まれています。

ぜひ意識的に取り入れたいものです。

ホルモンバランスを整えるビタミンEも積極的に

そして最後にプラスしたいのが、ビタミンEです。

そもそも、女性ホルモン自体は卵巣から出されますが、コントロールをしているのは脳の視床下部と下垂体という場所。

視床下部から下垂体に、下垂体から卵巣に指令が伝わることでホルモンが出されています。

ビタミンEは下垂体に多く存在している栄養素であり、ホルモンバランスを調整するはたらきがあるのです。

さらには、コレステロールの酸化を防ぐ役割も。

コレステロールは脂の一種であるため、タンパク質にくるまれて血液中を移動しています。

これが、有害物質である活性酸素に出会うことで壊されてしまい、中のコレステロールが血管内にばらまかれてしまうことに……。

処理しようとマクロファージなどが懸命にはたらくもむなしく、血管が詰まりやすい状態になってしまうことに。

こうした害を、ビタミンEがブロックしてくれるのです。

ビタミンEはアボカドやナッツ類、ゴマなどにも豊富です。

おやつにクルミを取り入れる、料理にゴマをたくさん使うなど、ぜひいろんなところで取り入れて欲しいと思います。

イソフラボンやビタミンEが食事からうまく取れそうにないときは、サプリメントを活用するのもいいかもしれません。

まとめ

残念ながら女性ホルモンが減っていくのを止めることはできません。

しかし、減少のスピードをゆるめたり、不調を和らげるためにできることもいろいろあります。

分子栄養学の知恵を活かしながら、食卓で、あるいはサプリメントなどをうまく取り入れながら、上手にエイジングとつきあっていきましょう。

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監修:吉川圭美 栄養士・栄養カウンセラー・ライター
5年前、取材で出会った分子整合栄養医学(オーソモレキュラー)に魅了され資格を取得。「毎日を楽しく、ゴキゲンに過ごすための栄養」をキーワードに、栄養のおもしろさをわかりやすくアウトプットするため活動中。
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