動悸やめまい、寝つきが悪い、疲れが取れない……。
長く続くなら、それは自律神経の乱れが引き起こしている症状なのかもしれません。
今回は、乱れてしまった自律神経を整えるためのコツや、おすすめの運動法についてご紹介していきます。
その体の不調、自律神経が原因かも
「最近、なかなか疲れがとれない」「寝つきが悪い」「時々、動悸が激しくなる」「めまいがする」「急に体が熱くなったり、冷たくなったりする」…。
最近、このような体の不調を感じてはいませんか?
一つひとつは小さな症状でも、複数に心当たりがあるのなら、その不調の原因は自律神経にあるのかもしれません。
自律神経は、体のすみずみにまで張り巡らされ、体のさまざまな機能をコントロールしています。
私たちの体を無意識のうちに調整し、心身を緊張・興奮させる「交感神経」と、リラックスさせる「副交感神経」とに分かれ、双方がバランス良く働くことで私たちの体が保たれています。
「自律神経が乱れている」とは、このバランスが崩れている状態をいいます。
一度、自律神経のバランスが崩れてしまうと、心や体にさまざまな不調が起きてしまうため、早めの対処が大切です。
自律神経バランスを整えるには?
自律神経が乱れてしまう原因は、過剰なストレスや生活リズムの乱れ、疲労や環境の変化などが挙げられます。
そのため、さまざまなアプローチでこれらを改善することが大切です。
1:呼吸
深い呼吸は心を落ち着かせ、副交感神経を優位にする効果があります。
意識的に深い呼吸を行うことがおすすめです。
2:適度な運動
セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれる神経伝達物質で、副交感神経の働きを助けて自律神経のバランスをとる作用があります。
適度な運動によって血流が活発になるとセロトニンが脳内に分泌されるため、おすすめです。
3:睡眠
夜更かしなど生活のリズムが不規則だと、自律神経が乱れる原因となるので、早寝早起きを心がけ、十分な睡眠を取りましょう。
4:食べ物
セロトニンは体内に貯めておくことができないため、食べ物から常時、積極的に取り入れましょう。
セロトニンの生成に関わる栄養素は、ビタミンB6、炭水化物、そして必須アミノ酸のトリプトファンです。
この全てを含んでいるバナナは、手軽に摂取できるのでおすすめ。
その他、乳製品や大豆製品、さつまいも、イワシなども良いでしょう。
反対に、カフェインは自律神経を乱す原因となるので、お茶やコーヒーの飲み過ぎには注意しましょう。
5:ストレスの軽減
人間関係の悩みや疲労により、心身に過度なストレスを受けている時は、交感神経優位が過剰になりやすい状態です。
アロマや入浴など意識的にリラックスできる時間をとることも大切です。
おすすめはウォーキング。そのワケは?
自律神経を整えるために必要なのは、呼吸・適度な運動・睡眠・食べ物・ストレスの軽減…
この全てに気を配って生活することは、忙しい私たちにとってなかなか難しいことだと思います。
そこでおすすめなのが、ウォーキング。
ウォーキングをしている間は深い呼吸を意識しやすく、交感神経優位の状態から副交感神経優位へ切り替わるのを助けます。
また、セロトニンの分泌には、一定のリズムで体を動かすことが効果的だといわれています。
体を一定のリズムで動かすウォーキングはぴったりの運動です。
さらに、ウォーキングは適度な疲れによって質の良い睡眠が期待できるうえ、ジョギングより体への負担が軽く、特別な道具も必要ありません。
すぐ始められるウォーキングを取り入れるだけで、自然と体のサイクルがつくられ、自律神経を整える効果が期待できるのです。
自律神経を整えるウォーキング。ポイントは「呼吸」と「太陽光」
自律神経のバランスを整えるためにウォーキングを始めたい!
ウォーキングが、さらに効果的になるポイントをご紹介しましょう。
まず、深い呼吸を意識すること。
特に息をはく時には副交感神経が強く働くので、はく息を長く保つことを心がけましょう。
次に、できれば太陽光を浴びながらウォーキングすることです。
太陽光はセロトニンの分泌を活発にするため、朝の光を浴びながら行うのがおすすめです。
さらに、姿勢に気をつけることも大切です。
ただ歩くだけでなく、アゴを引いて背筋を伸ばすことにより、腹式呼吸がしやすくなり、自然と呼吸が深くなります。
ウォーキングの他にも、早寝早起きやバランスのとれた食事、ぬるめのお湯で入浴することなど、自律神経を整えるのに効果的な生活スタイルを取り入れ、無理のない範囲で続けましょう。
まとめ
ストレスや生活習慣など、さまざまな要因が絡み合って起こる自律神経の乱れですが、ウォーキングならば日常の生活の中で手軽に始められるので、うれしいですね。
ご紹介したポイント「呼吸」と「太陽光」を意識して、心身の元気を取り戻しましょう!