【分子栄養学から見る】花粉症は糖質制限で楽になる?!

2018. 03. 30
吉川圭美
監修:吉川圭美 栄養士・栄養カウンセラー・ライター
4年前、取材で出会った分子整合栄養医学(オーソモレキュラー)に魅了され資格を取得。「毎日を楽しく、ゴキゲンに過ごすための栄養」をキーワードに、栄養のおもしろさをわかりやすくアウトプットするため活動中。

4人に一人がかかっているといわれる花粉症。

今年もいよいよシーズンがやってきました。

予報によると量も去年より多く、とくに東京はスギ花粉の飛散ピークが1カ月も続くとのこと。

うんざりしている人も多いかもしれませんね。

街中や電車でもマスク姿の人が増え、本格的なシーズンの到来を感じます。

花粉症というと薬でケアするイメージですが、今年は栄養のアプローチもぜひチェックしてほしいところ。

さっそく紹介していきましょう。

年々辛くなる花粉症…なんで花粉症になるの?

そもそも花粉症はなぜ起こるのか、そのしくみについて考えてみましょう。

私たちの身体には、外敵から身を守るため、細菌などが入ろうとするとシャットアウトするための仕組みが備わっています。

これが免疫システムといわれるもの。

システムが、本来身体にとって無害な花粉を間違えて敵とみなしてしまい、反応を起こすことをアレルギー反応といいます。

たとえば花粉が目や鼻から体内に入ってきた場合のことを考えてみましょう。

本来、花粉は身体にとって異物ではありますが、敵ではありません。

しかし身体が敵とみなした場合、排除するために抗体というものが作られます。

これは身体のなかで作られる、細菌やウイルスと戦うためのタンパク質の一種。

そして再び花粉が体内に入ろうとすると、抗体がそれを察知し、情報を他の細胞に伝え、花粉を身体の外に出そうとする反応が起こります。

たとえばくしゃみで花粉を外に吹き飛ばしたり、鼻水や涙と一緒に花粉をだそうとしたり、鼻をつまらせてそこから中に入れないようにしたり……。

本来、私たちの身体を守るためのシステムではありますが、誤作動することで、不快な状態をつくりだしてしまっているというわけです。

花粉症ケアにいま注目の栄養素、ビタミンDとは

そんな花粉症のつらさをやわらげてくれる、いま注目されている栄養素があります。

それはビタミンD。

といっても、あまりピンと来ないかたも多いかもしれません。

もともとビタミンDは骨を強くする栄養として知られていましたが、最近の研究によって、それだけでないことがわかってきました。

たとえば、細胞の遺伝子に直接、抗菌ペプチドを作りなさいという指令を出すはたらき。

抗菌ペプチドとは、細菌やウイルスを攻撃するようはたらくタンパク質です。

つまり、ビタミンDをとっていることで免疫力をグンと上げることが期待できます。

また、異物でないものに反応しないようはたらく腸管免疫寛容を調整し、過剰反応をおさえてくれるはたらきも。

腸粘膜を丈夫にするところも見逃せません。

実は腸は、免疫細胞の7割が存在するといわれるほど免疫にとって重要な臓器でもあります。

粘膜がダメージを受けてしまうと、異物が体内に入りやすくなるうえ、腸内環境が低下して免疫細胞のはたらきがダウンしがち。

ビタミンDの力で腸の細胞同士のくっつきが強まることで腸内環境がアップ、免疫力向上が期待できるというわけです。

ビタミンDをサプリメントでとるなら

私たちの身体でパワフルにはたらくビタミンD。

花粉症対策としてしっかりと取り入れるなら、サプリメントを活用するのが便利です。

ここで意識したいのが種類。

天然のビタミンDには、動物性のD3、植物性のD2があります。

私たちの身体に入ったビタミンDはさまざまな反応を経て、25(OH)ビタミンD3という形となり、必要な分だけ活性化され、使われています。

そのため、サプリメントでとるなら、活性化される前の25(OH)ビタミンD3の形でとるのが望ましいのです。

取り入れる際はボトルの成分表示をチェックするのを忘れずに。

手軽に始めたいなら、オーソモレキュラー栄養療法を実践するドクターに頼るのがおすすめです。


オーソモレキュラーとは?>>

ビタミンDはサケやイクラ、サンマ、イワシといった魚、きくらげやしいたけなどのきのこ類に多く含まれるので、意識してメニューにとりいれるのもよいでしょう。

意外に知られていないのが、ビタミンDが日光を浴びて肌の上で作られていること。

冬になると風邪をひく人が増えるのは、日に当たる機会が減りビタミンDが体内で作られにくくなるから、ともいわれています。

女性にとって紫外線はシミやシワの原因にもなるため気になりますが、ほどほどに浴びておくのも大切といえそうです。

手のひらを日光に当てるという方法もあります。

ちなみに体内で作る際、コレステロールを材料に作られるので、無理なダイエットを避けるのは言うまでもありません。

糖質を抑えた食生活も花粉症ケアにひと役かってくれる

さらに糖質を控えるのも、花粉症対策に適したアプローチといえます。

糖質制限をしている人のなかで、花粉症がやわらいだというコメントもよく目にします。

私たちの体内はつねに血液中の糖分を一定にするはたらきがありますが、糖質をとりすぎると血糖値がグングン上がってしまうことに。

再び一定量に調整するために、さまざまなホルモンが使われます。

そのひとつがコルチゾール。

実はコルチゾールは、血糖値にかかわるほかに、アレルギーなど身体の炎症をおさえる仕事もしています。

つまり糖質を多くとることでコルチゾールが血糖値の調整に使われてしまい、アレルギーの炎症を抑えきれなくなってしまう、という状態に……。

そこで食べる糖質の量を控えることで、コルチゾールのムダ使いを防ぐことができるというわけです。

そのためにも、高タンパク低糖質の食事が基本。

食べるときも肉や野菜から食べ始めるなど、血糖値をいきなり上げないよう工夫をすることで、花粉症をケアすることができます。

まとめ

実は今年、ついに花粉症デビューをしてしまった私。

めげずに今回ご紹介したビタミンDをしっかりとり、高タンパク低糖質の食事を心がけているのですが、1週間ほどでいやな鼻水が止まり、いまは多少のくしゃみ程度にまでやわらいでいます。

周りでもつらい状態から解放された、という声もよく耳にし、改めて栄養の持つパワフルさに驚いているところです。

シーズンはまだ続きますが、不調が少しでもラクになるよう、ケアを心がけてみてはいかがでしょう。

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監修:吉川圭美 栄養士・栄養カウンセラー・ライター
4年前、取材で出会った分子整合栄養医学(オーソモレキュラー)に魅了され資格を取得。「毎日を楽しく、ゴキゲンに過ごすための栄養」をキーワードに、栄養のおもしろさをわかりやすくアウトプットするため活動中。
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