【分子栄養学から見る】食後の眠気対策のための食事とは?

2018. 04. 23
吉川圭美
監修:吉川圭美 栄養士・栄養カウンセラー・ライター
4年前、取材で出会った分子整合栄養医学(オーソモレキュラー)に魅了され資格を取得。「毎日を楽しく、ゴキゲンに過ごすための栄養」をキーワードに、栄養のおもしろさをわかりやすくアウトプットするため活動中。

昨日の夜はしっかり眠ったはずなのに、食べ過ぎたわけでもないのに、ランチを食べたあとはなぜか強烈な眠気が襲ってくる……

そんな人はけっこう多いのではないでしょうか。

季節は春まっさかりということもあり、「この時期だったらしょうがないか」なんてそのままにしておいたり。

でもちょっと待って。

実は食後の眠気は、食べたものと深い関係があると考えられているんです。

そのキーワードは、ズバリ「糖」。

しくみについて、解説していきましょう。

食後眠くてなにもする気が起きない…お昼ご飯の食べすぎが原因?

食後の眠気と糖についてひもといていく前に、まずは糖が身体のなかでどんなふうにはたらいているか説明していきましょう。

糖は身体にとって大切なエネルギー源のひとつ。

そのため、血液のなかにはつねに糖が含まれており、多すぎたり少なすぎたりしないよう、つねに脳の視床下部でコントロールされています。

この糖の供給元は食事であるのは言うまでもありません。

食後に眠気が起こる理由のひとつに、この調節が大きくかかわっています。

食事をすると食べ物に含まれる糖がどんどん吸収され、血液に送り込まれていきます。

そして多すぎる場合は調整され、再び一定の量になります。

ここで出番となるのが、血糖値を下げるホルモン、インスリン。

すい臓から出てきて、筋肉などに糖をストックするようはたらき(中性脂肪)、血液中の糖を減らしてくれます。

しかし調節がうまくいかず、糖が少なくなりすぎてしまうことがあります。

ランチ後に感じるどうしようもない眠気は、まさにこの状態。

身体のなかは低血糖状態になっているというわけです。

血糖値の急上昇が体に与えるダメージとは食後の眠気だけじゃない?

血液中の糖が少なくなりすぎると、こんどは再び量を増やそうと別のホルモンが出てきます。

例えばアドレナリンやノルアドレナリン。

興奮系ホルモンといわれるものでもあり、イライラしやすくなったり、攻撃的になったりといった状態を引き起こすこともあるホルモンです。

またコルチゾールも血液中の糖を増やそうとはたらきますが、一方で身体にふりかかるストレスと対抗したり、アレルギーを予防したり、といった仕事も持っています。

ランチにパンやおにぎり、パスタなど糖の多い料理を食べていると、増えすぎた糖の処理のために多くのホルモンが出てきます。

そのため、些細なことでキレやすくなったり、花粉症などアレルギーの不調がひどくなったり……。

さらに気になるのが糖化。

血液中の糖が増えると、体内のあらゆるところにくっつき、機能を低下させてしまうことに。

たとえば骨がもろくなってしまったり、貧血になりやすくなったり。

とくにくっつきやすいのが肌のコラーゲン細胞。

シミやシワの原因になったり、肌のもっちり感が低下したり……。

単なる眠気、と甘く見るのはやめたほうがよさそうです。

【食事の食べ方編】緩やかに血糖値コントロールをしよう!

ではどうしたらよいのでしょう。

おすすめしたいのが食事でとる糖を減らすこと。

糖の処理に使われるホルモンのムダ使いを防ぐほか、太りすぎ防止にもひと役かってくれます。

糖が多い食べ物は、なんといってもケーキやクッキーといったお菓子類。

ペットボトルの清涼飲料水にも多く含まれています。

このほかごはんやパンといった穀物類、サツマイモなどのいも類などもあります。

これらを一度の食事でたくさん食べるほど、食後の眠気を引き起こしやすくなるといえます。

とくに控えたほうがいいのがお菓子やペットボトルのジュース。

急激に血液中の糖を増やすので要注意です。

このほか調味料の砂糖もぜひマークしておきたいところです。

食事スタイルで気になるのが、パンだけ、おにぎりだけのメニューや、丼もの、パスタ、ラーメンといった一品料理。

パパッと手軽に食べることができますが、一方でどうしても糖質が多くなってしまうので、食後の眠気を誘いやすい食事といえます。

とくに甘いパンなど、ほとんど糖質、といったメニューは避けたほうがよさそうです。

【メニュー編】緩やかに血糖値コントロールをしよう!

血液中の糖を増やしすぎないようにするには、食事のしかたを工夫するのも有効です。

まずメニューを選ぶときは一品ものではなく定食スタイルのものに。

食べ方も順番を意識しましょう。

まずは野菜サラダや味噌汁からいただきます。

野菜や海藻などに含まれる食物繊維が糖の吸収スピードをゆるやかにしてくれるため、血液中に急激に糖が増えるのを防いでくれます。

次はメインおかずを。

とくにタンパク質は意外に必要量をとるのが難しい栄養素でもあるので、しっかり食べて確保しておきましょう。

また肉の脂身なども一緒に。

そしてご飯やパンを食べるなら最後に。

おかずを先に食べることでドカ食いを防ぐことができます。

まとめ

私もかつては食後の眠気に悩まされていたひとりですが、食べ方に気をつけたところ、午後もテキパキ動けるようになりました。

たまにハメを外して糖をとりすぎると、決まったように眠気が襲ってくるので、こんなにも食べ物で身体は変わるのかと驚くばかりです。

午後の時間を有効に使うのはもちろん、未来の健康とキレイのためにも、いまから少しずつ始めてみませんか。

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