冷えは女性の大敵。
手足などの末端の冷えも気になりますが、意外と見逃されているのが「お尻」の冷え。
身体の他の部位に比べ、とても冷えやすいお尻まわり。
ここをあたためることにより、全身をめぐる血液量が増え、身体が一気にあたたまると言われています。
その理由やあたため方のコツについてお伝えします。
触ってチェック!お尻は意外と冷えやすい部位
女性は毎月、生理がやってくるたびに一時的に血液の量が減ることになります。
すると、熱を伝える血液が身体の末端まで行き届かなくなるため、冷えの原因となってしまうのです。
また、女性のお尻は男性に比べ、皮下脂肪が多くついていますね。
実は、脂肪は冷えやすく温まりにくい性質をもっているのです。
さらに、座っている間は体重を支え、圧迫され続けている部位でもあります。
動きが少なく血流が滞りやすいため、お尻は身体の他の部位よりも冷えやすい場所でもあるのです。
特に、デスクワークが多いなど、座りっぱなしになりがちな人は要注意です。
お尻が冷えているかどうか、確かめる方法は簡単です。お尻に直接手で触れてみて、冷たく感じたら、お尻が冷えている証拠です。
お尻はなぜ冷やしちゃだめなの?
お尻を冷やしてしまうといけないのはなぜでしょうか?
お尻まわりは、子宮や卵巣など、女性にとって大切な臓器が集まっている場所です。
これらの器官が冷えると、生理痛やPMS、などの女性特有のトラブルが起こりやすくなると言われています。
また、その他の婦人科系の疾患や、更年期障害の悩みにもつながってしまいます。
また、お尻が冷えているということは、座りっぱなしなどの理由により下半身の血流が滞っているということでもあります。
下半身の血行が悪いと下半身太りの原因となるため、気をつけたいところ。
さらに、脂肪が蓄積されるとセルライトができやすくなり、ますます痩せにくくなってしまうという悪循環になってしまいます。
身体をあたためると副交感神経が優位になり、気持ちが落ち着きます。
日頃からストレスを感じている方は特に、お尻まわりの血流を良くし、全身をあたためることを意識してみてください。
ウォーキングやお手軽エクササイズで、お尻まわりの血行を促進
お尻が冷えていると感じたら、まずはお尻まわりの筋肉を動かし、血行を促進させましょう。
特に、お尻まわりを支えている「骨盤底筋群」という筋肉にアプローチするエクササイズが効果的です。
足を揃えて仰向けになり、ウエストに手を当ててお尻を浮かせ、そのまま呼吸を20〜30回繰り返します。
はじめは少しつらいかもしれませんが、お尻まわりがあたたまるだけでなく、ヒップアップの効果も期待できます。
もっと手軽にできるエクササイズが、ウォーキング。
深い呼吸を意識し、大きめの歩幅で歩けば、腰回りの筋肉がほぐれ、血行促進につながります。
内側と外側の両方からのアプローチでお尻をあたためましょう
運動する時間がなかなか取れない人や、膝などの関節の痛みが気になる場合は、エクササイズ以外の方法もあります。
取り入れやすいものから、いくつかの方法を組み合わせてみてください。
内側からのあたため
暑い季節は特に、つい冷たいものや水分を多く摂りがちです。
身体の冷えにつながるので、冷たいものの摂りすぎに注意し、あたたかい食べ物や飲み物を意識的に摂りましょう。
また、生姜や唐辛子など、血行を促進させる食べ物を料理に使うのも良いでしょう。
専門家に相談して冷えに効く漢方を試してみるのも一つの手です。
外側からのあたため
お尻の内側には「仙骨」という骨があり、仙骨周辺には動脈・静脈の血流のポイントがあります。
ここをしっかりとあたためることで、血行を促進させ、冷えを予防しましょう。
また仙骨周辺があたたまると女性ホルモンのエストロゲンの分泌が活発になるため、更年期の症状や生理痛の改善、PMSの予防などにも効果的です。
一番手軽なのはお風呂の時にシャワーを当ててあたためる方法。
40℃以上のシャワーを30秒くらい当てるだけOKです。
その他、仙骨周辺にホッカイロを貼ったり、韓国の民間療法である「よもぎ蒸し」でダイレクトにお尻をあたためる方法もあります。
また、薄着やタイトな下着による締め付けは血流が悪くなり、冷えの原因となるので、衣類にも気を付けたいものです。
まとめ
女性には月経のたびに一時的に血液量が減るため、身体全体に熱が運ばれにくく、冷えの原因となってしまいます。
また、お尻周りは身体の他の部位に比べ、とても冷えやすい部位。普段から座っていることが多い方は、特に意識してあたためることが大切です。
ご紹介したような方法でお尻をあたためて血行を良くし、身体の芯からポカポカな状態を目指しましょう。