マグネシウムは五大栄養素の一つミネラルの一種です。
主に骨を強くする働きがある他、血液の流れを良くしたり、体の代謝を促進したりするなどの働きがあります。
今回注目するのは、便秘との関係です。
便秘の症状の改善ために病院で処方され、市販の便秘薬にも含まれています。
腸は第二の脳といわれるほど美と健康に大きく関係する大切な臓器です。
毎日の生活に上手にマグネシウムを取り入れて、腸美人な生活を送りましょう。
マグネシウムは体に不足しがちな栄養素
マグネシウムというと、人間の体に含まれているとても大切な栄養素です。
豆腐を固めるときに使う「にがり」の正体も、実はマグネシウムです。
成人女性の場合、1日の推奨量は270mgとされていますが、多忙な環境での生活や食事が欧米化した現代人は、マグネシウムが不足がちな環境にあります。
インスタントの食品、ファストフードや外食では、塩分を摂りすぎてしまう傾向にあり、体から多くのマグネシウムが排泄されてしまいます。
またストレスを多く感じることでも、マグネシウムが尿の中に多く排泄されてしまうことから、日頃の生活の中で慢性的にマグネシウム不足になってしまうのです。
マグネシウム不足にならないためには、大豆食品や海藻類、魚、穀物など、日本の伝統的な和食を中心にした食生活をすることが大切です。
腸美人をつくるマグネシウム
便秘といえば食物繊維ですが、食物繊維の豊富な食べ物だけでは便秘は解消されません。
便は健康状態を図るバロメーターのひとつですが、理想的と言われるのが「バナナ型の便」です。
反対に、心配な便はウサギのようなコロコロとした便で、医学的にも兎糞や硬便とよばれます。
バナナとコロコロの便の違いは、便に含まれている水分量です。
コロコロとした便が出ることは、便秘の症状の一つであり、便の水分量が60%以下になっています。
毎日排泄ができていても、これでは安心できません。
便が硬くなってしまう原因は、腸の蠕動運動が弱いため、便が腸に滞在する時間が長くなり、その分水分が大腸に吸収されしまうためと考えられます。
悪玉菌も増加している可能性が高いので、早急に腸内環境を整えなくてはなりません。
まず、改善方法の1つ目は、水分補給です。
1日に1~1.5Lのお水を、1日何回かに分けて飲むようにしましょう。
そしてもう一つは、マグネシウムを意識して摂ることです。
マグネシウムには便の水分を保つ役割があるので、カチカチになった便を柔らかくするように働きかけます。
常にバナナ型の良い便が出るよう、普段からお水を飲み、食事から意識してマグネシウムを摂るの習慣をつけることで、便秘になりにくい体質作りができるのです。
マグネシウムをたっぷり摂るには
毎日の食事におすすめの、マグネシウムが豊富に入った食材をご紹介します。
成人女性の1日に必要な摂取量は270mgですから、毎日食べられるという意味では、おかずにごまをかける、納豆にあおのりをいれる、干しエビとごまでふりかけを作るなどの工夫をしてみましょう。
小腹が空いたときは、おやつ代わりにナッツ類を用意しておくのも良い方法ですね。
また、ひじきは100gで615mg、昆布は100gで320mgのマグネシウムが摂れるので、マグネシウムの1日に必要な摂取量をクリアできます。
意外なところではココアで、100gあたり430mgのマグネシウムを含んでいます。
アルコールや塩分の高い食事を控え、これらの食材でマグネシウムを補う習慣をつけましょう。
お腹スッキリな毎日を送るための心得
マグネシウムを食べ物から補う場合は、摂りすぎてしまう心配はほぼありません。
忙しくなかなか自炊できないときや、外食が続く場合はサプリメントを使うのも良いですね。
その場合はきちんと決められた使用量を守り、過剰摂取しないように注意しましょう。
また、高齢者や腎臓に疾患がある方は、特に注意が必要ですので、かならず医師に確認してください。
気をつけていても、女性の体はとてもデリケートです。
旅行先で排便のリズムが崩れたり、忙しい日が続いたりするとお腹がスッキリしない状態になってしまうこともあるでしょう。
やむをえず便秘になってしまったときは、一時的な対処法として便秘薬を使用しましょう。
その際の便秘薬にも酸化マグネシウムを使用しているものは、副作用が少ないと言われています。
ただしお薬を常用するのではなく、自然な排便をうながせる体でいることが一番大切です。
毎日の食事を通して、マグネシウムをはじめとした食物繊維、乳酸菌などの腸内環境を整える成分をしっかり摂りながら、サプリメントでサポートするのが基本です。
朝起きたてに常温のお水、またはお白湯をコップ一杯飲むと、腸の活動を優しく刺激するので、排便がスムーズになります。
同じように、朝食には空っぽの胃腸を活発に動かす役割がありますので、朝ごはんを毎日食べる習慣をつけましょう。
さらに、適度な運動、水分補給、排便のリズムが整うような規則正しい生活習慣も便秘にならないための基本ですので、心がけていきましょう。
まとめ
マグネシウムは忙しい毎日を送る女性にとって、体から排出されやすい栄養素のため、特に注意して補うことが大切ということがわかりました。
毎日排便があっても安心せず、理想的なバナナ型になっているか、お腹にスッキリ感はあるかなども健康状態を図る大切なポイントです。
お腹がスッキリしない状態は、「でも、大丈夫!」とつい軽く見過ごしてしまいがち。
腸からのメッセージにきちんと向き合い、今の生活習慣を見直すところから始めてみましょう。