毎日洗っていても、夕方になると頭皮がムズムズして、不快に感じたことがありませんか?
困ったことに、人は自分の汗や体臭には、とても鈍感です。
年齢やストレス、シャンプーの仕方によって、毎日清潔にしているつもりでも、頭皮から嫌なにおいがすることはあります。
周りの人に気づかれる前に、自宅でできる正しい頭皮ケアの方法を知っておきましょう。
頭の臭いの原因は「皮脂」
皮脂というと鼻、おでこといったTゾーンのテカリを想像しやすいですね。
同じように頭皮にもたくさんの皮脂があり、顔のTゾーンと比べて2倍もの量が分泌され、体の中でもトップクラスです。
通常、皮脂は皮脂膜という天然の保湿クリームの役割をし、皮膚を乾燥から守る働きをしています。
しかし、なんらかの理由で皮脂の分泌が過剰になってしまうと、皮脂が酸化して嫌な臭いを発してしまう原因となるのです。
酸化とは、空気中の酸素によってその性質が変化していくことです。
揚げ物の油を長期間放置していると、色が変化したり品質が低下して、その油を使ってしまうと気分が悪くなることがあります。
これは油の酸化が原因です。
このような現象が頭皮でも起こり、皮脂が酸化することで嫌な臭いを発生しているわけです。
皮脂の分泌が過剰になってしまう原因とは?
ここでは、頭皮の皮脂バランスが乱れてしまう原因を、詳しく探ってみましょう。
①シャンプーの仕方が原因の場合
毎日の汚れがきちんと落ちていないと、当然ですが頭皮は油っぽくなります。
1日の皮脂の分泌量を考えると、ベタついた状態の方は、毎日シャンプーをすることが大切です。
毎日シャンプーをしていても、きちんと汚れが落ちていない場合は、まず乾いた髪の状態でブラッシングをし、シャンプーをする前の予洗いを入念にするようにしましょう。
38度前後のお湯の温度で、皮脂は十分落とすことができます。
②シャンプーのしすぎが原因の場合
皮脂の過剰分泌は、頭皮の油汚れだけが原因ではありません。
洗いすぎて必要な皮脂までも奪ってしまうと、頭皮が乾燥し、皮脂をたくさん分泌しようとする作用が働きます。
この場合、ムズムズと頭皮が痒くなり、パラパラとした乾いたフケがでることもあります。
シャンプー剤の洗浄力が強すぎてはいないか、シャワーの温度が熱すぎないかなどを見直してみましょう。
③ドライヤーの使い方が原因の場合
髪を洗った後は、必ずドライヤーでしっかりと乾かしましょう。
濡れたままで寝てしまうと、頭皮のかゆみを引き起こす原因になります。
ドライヤーは頭皮を乾燥させすぎないよう、20センチほど離して使い、最後は冷風で仕上げるのがポイントです。
④生活習慣が原因の場合
頭皮の健康は、体と心の健康状態ととても密接な関係があります。
ストレスが多い生活を送っていること、睡眠状態が良くないこと、食事に油っぽいものが多いことなども、頭皮のベタつきやにおいの原因になることがあります。
特に脂身の多い肉や、スナック菓子、揚げ物やジャンクフードが好きな方は要注意です。
マッサージで頭皮環境を整えよう
髪が健康に育つためには、しっかり頭皮に栄養分が届いているかどうかが大切です。
髪に必要な栄養素は、血液にのって頭皮に届けられます。
頭皮の状態が固いと体のコリと同じような滞った状態になってしまうので、頭皮マッサージがとても効果的です。
ここでは簡単にできるマッサージ方法をご紹介しましょう。
頭皮のツボ押しマッサージ
鼻筋から額に上ったところと、耳から頭頂部に上がったところがぶつかったポイントが「百会(ひゃくえ)」です。
百会を中心に前後、左右を指の腹で小さな円を描くように、やさしく刺激します。
この時、ボールを軽く握るような手の形で、小指以外の指を使い、頭皮を傷つけないように行いましょう。
そのほかは、頭部の後ろでうなじの生え際の外側の天柱(てんちゅう)、耳の裏側で天柱から指一本外側の部分にある風池(ふうち)、耳の一番高い部分の裏側にある角孫(かくそん)などを意識してツボ押ししてみましょう。
頭皮の揉み上げマッサージ
ツボ押しと同じく、指の腹を使って頭皮をやさしく揉み上げるマッサージも効果的です。
毛穴につまった皮脂を揉み出すようなイメージで、2~3回やさしく頭皮をほぐしていきましょう。
髪の生え際、側頭部、後頭部、と面を分けて、下から上に引き上げていくと、お顔のリフトアップ効果も期待できます。
取り入れてみよう!より効果的な頭皮のケア
マッサージにプラスして、効果的に頭皮ケアができる方法をいくつかご紹介します。
どれもドラッグストアで手に入るものばかりですが、自分の髪質に合ったものを選ぶためにも美容師さんに相談するもの良い方法ですね。
炭酸シャンプー
美容室でもシャンプーのオプションとしておすすめされているのが、炭酸シャンプーです。
炭酸というとジュースのイメージがありますが、血行促進効果のほか、シャンプー剤に使われるシリコン成分を除去したり、皮脂を吸着する作用があるため、頭皮がさわやかに洗いあがります。
スプレー缶の形状のものが多く、予洗いした後、頭皮をマッサージするように洗いましょう。
商品の使用説明によってそれぞれですが、週に2~3回の頻度で、スカルプケアをするイメージで使ってみましょう。
頭皮ローション ・美容液
シャンプーが終わった後、しっかりとタオルドライし、ドライヤーの前のタイミングで、頭皮ローション や頭皮美容液を加えてみましょう。
これらは、汚れて油っぽい頭皮ではなく、乾燥から皮脂分泌が多くなっている方におススメです。
お顔を洗顔した後は、しっかりと保湿が必要なように、乾燥した頭皮にも潤いを与えることがとても大切です。
乾燥からくるかゆみ、フケなどのトラブルが治り、健康な髪の成長もサポートできる優秀なアイテムです。
まとめ
40代を過ぎた女性の場合、女性ホルモンの減少も頭皮環境に影響を及ぼしています。
毎日の頭皮マッサージを上手に取り入れながら、かゆみやにおいなどの不快さを解消し、将来的な薄毛対策としても活用していきましょう。